前回日記を書いたのが4ヶ月前...。
あれから4ヶ月も経ったことに驚く...。
前回の日記の最後に、この先は何が起こるのだろう、少しは状況が良くなっていればいいなと書いたけど、この4ヶ月も本当に色々な事があった...。
良いことも悪いことも。
8月中旬から12月中旬までの4ヶ月間のこと。
仕事は順調でお客さんの人数制限はあるけどお店は忙しかった。
毎日フルタイムで出勤して、毎日ひたすら揚げ物を揚げた。
オーナーいわく、土日の売り上げはコロナ前には及ばないけど、逆に平日は前より良いらしい。
週末は人数制限もあるから予約で満席で。
平日も満席の日も多かった。
ランチも忙しかったし、テイクアウトが減るわけでも無かった。
オーストラリア全体で新規感染者は減っていった。
徐々に規制は緩和された。
街はいつも通りに戻り、人混みもあった。
相変わらずたいしてみんなマスクもしてないし、俺も1度もしたことが無かった。
8月中旬の休日。
本当に休日に行く場所のネタがつきてきた。
オーナーにそんな話しをしたら、オススメの場所を教えてくれたので行ってみる。
車で北東に1時間。
モナバルーの先にある国立公園、ウエストロックへ。
12ドルの入場料を受け付けで払い、車で国立公園に入る。
突き当たりの展望台。
めちゃ綺麗だった。
シドニーに来て1番綺麗な景色な気がした。
パームビーチの西側。
正面に見えるのがパームビーチ。
変な地形。
北側の島。
ライオンアイランドだか。
遠くに見えるモナバルーの街。
国立公園はトレッキングコースもたくさんあるけど、それよりもパームビーチが気になるので行ってみる。
30分ぐらい。
パームビーチの入江側。
海側。
次の週の休日。
シドニーから南に車で1時間ぐらいのロイヤルナショナルパークへ。
入り口にいた鴨の親子。
子供に少し手を出したら、親にめちゃくちゃ怒られた。
久しぶりにめちゃくちゃ怒られた。
シドニーのどこにでもいる鳥。
家の前でも見れる。
このナショナルパークも入場料で12ドルだか払った。
入り口から15分ぐらい山道を走ると小さな街があった。
その街の隅にある住宅街に駐車場があって、そこに車を停める。
そこが遊歩道の入り口。
5分も歩くと海が見えた。
海沿いを30分ぐらい歩く。
崖に出る。
シドニー周辺の海はこんな感じの崖に囲まれている所が多い。
市街地からたいして距離も離れていないのに、いきなり大自然になる。
めちゃくちゃ綺麗だった。
マジでミスチルのトゥモローネバーノーズのPV。
あれはメルボルン近郊らしいけど。
1時間ぐらい崖沿いを歩くと、この公園の1番有名な場所に着く。
ウエディングケーキロック。
ウエイティングケーキに似ているからなのか。
有名な場所だけど岩は思ったより小さかった。
岩に腰掛けて写真を撮る人が多く、前に転落死亡事故も起きたせいで、高い柵で囲まれていた。
先に来ていた白人カップルは柵をよじ登って岩に座って写真撮っていた。
怖すぎて無理。
ここで折り返して帰る。
車を停めた小さな街のビーチに寄る。
車に戻って、海辺の駐車場で夕日に照らされたランドローバーを見て、相変わらず超カッコいい車だなぁと思って写真を撮った。
帰る。
途中ガソリンスタンドに寄って給油する。
ガソスタを出て5分後ぐらいだった。
事故に遭う...。
片側二車線の四車線の道の、1番左を走っていた。
隣のレーンは渋滞でゆっくりだった。
その隣のレーンの渋滞の車の間から、対向車線の右折車が突然出てきた。
40kmぐらいで走っていたけど、出てきたのが近すぎて止まれなかった。
そのまま相手の車の左側に突っ込んだ。
俺は右折車が突然出てきた瞬間、「これは無理だって。」と言ったらしい。
それぐらい突然だった。
こういう時って走馬燈のように時間がゆっくりになるもので、ぶつかる瞬間にものすごいたくさんの事を一瞬で考えていたのを覚えている。
この後のこと、今後のこと、今までかけてきたお金、マジで超面倒臭いって強烈に思ってた。
幸いランドローバーは四駆のデカい車で。
フロントがガッツリへこんだけど、衝撃みたいなものは少なかった。
さすがにそこはランドローバー、強かった。
ただエアバッグが出なかった...。マジ最後までポンコツ...。
でもそれも含めて怪我一つ無かった。
変にエアバッグが出ていた方が危なかった。
急いで車から降りて、相手の車に行く。
ドアを開けて、大声で「Are you ok??」と言った。
まさか人生のうちに、大声でAre you ok?なんて言葉をこんな場面で言うことになるとは思わなかった。
本当に不幸中の幸いで、相手側も怪我一つ無かった。
お互い車の被害だけ。
相手は17歳の中国系の男の子だった。
助手席には母親が乗っていた。
オーストラリアの法律では教習所に行かなくても免許は取れるけど、最初の数年間は決められた時間助手席に免許保持者の同乗が必要だった。
その時間をクリアしたのち、ペーパー試験に合格したら正式な免許がもらえる。
これが出来ない人は教習所に行く。
この家族は車2台で走っていて、後続車に父親が乗っていた。
父親が息子に代わって俺と会話をすることになった。
オーストラリアでは事故が起きたときに怪我人がいなかった場合、警察を呼ばなくても問題無い。
すぐに相手が保険屋に電話して、レッカーを呼んだ。
父親も息子の不注意を認めていた。
レッカー屋のおじさんも、「お前は金をもらうだけだ。」と言っていた。
特にレッカー屋が写真を撮るわけでも実況見分をするわけでも無い。
簡単な状況説明と、各書類に記入するだけ。
レッカー屋のおじさんは、後は保険屋が解決する、お前が相手側に会うことも2度と無い、お前には各種保障がある、この車は廃車だろう、と言われた。
お互い車の被害状況の写真で撮り、お互いの免許証の写真を撮る。
これで全て終わりらしい。
初めての海外での事故。日本でも数回あっただけだし、色々何が正解なのか分からないし、この先どうなるかよく分からない...。
でも作業はとても海外らしくスピーディーで30分も経たないうちに全てが終わった。
事故の衝撃で散らばった車の破片を、ほうきで道端の排水溝に入れているのを見たときは、相変わらずオーストラリアだなとは思った。
フロントはぐしゃぐしゃだった。
素人から見ても廃車だった。
破片がたくさん散らばった。
心は凄い状況だった。
事故の時点でパニクるのに、今まで車にかけてきたお金、思い出。
これからのこと。
つーかここオーストラリアだし、何でこんなことになっているのか。
つーか俺、世界一周旅行に出ただけだし。
みたいな色々なことを思いつつ、何度もここまであった車のトラブル。
最後がこれかよというのと、これこそマジのインスタ映えだよ何度目だよ馬鹿野郎と思ったり。
相手側の方が被害は大きかった。
俺は走行距離30万キロ近いボロだけど、こっちは最近の車種だし。
修理ですむのか、廃車か。
というか、ランドローバーは色々さすがに強いなと思ったり。
レッカーに乗る。
マジで最後がこれかよ。つーかマジ何度目だよ。
近くの修理工場に連れて行かれる。
着くともうレンタカーが用意されていた。
ここでも書類を少し記入して。
明日以降に保険屋から電話が来ると言われる。
その後、査定してお金がもらえるらしい。
英語が喋れないと話すと、通訳が使えると言われる。
さすが移民の国。
こういう時はさすが。
車の中の私物をレンタカーに移す。
ランドローバーはこの先どうなるの?と聞くと、オークションにかけられるらしい。
おそらくパーツ取りかなにか。
これが本当に最後。
マジで最後まで乗ってあげれなくて、最後がこんな形でゴメンと。
今まで本当にたくさんの場所に連れてってくれてありがとうと。
気持ち悪いぐらい話しかけた。
写真を撮ってもらう。
レンタカーで帰る。
久しぶりに乗った最近の車は、めちゃくちゃ便利で凄くてビックリした。
帰っている途中から背中が痛かった。
ものすごいハリがある感じだった。
自分の感覚的には、多分この短時間での緊張と興奮からくる強張りな気がした。
ただ事故の症状は後からくると聞く。
一応職場のオーナーに電話を入れる。
柔軟に対応する、もし何か困ったことがあれば手伝うと言っていただく。
いつか、オーストラリア生活の最後、オーストラリアをランドローバーで旅行する時が来ることを、夢見てた。
エアーズロックとか、数週間かけて車中泊しながら旅行することを。
そこまで夢見て、こんなデカい車を買った。
だから今までこの車に何度でも山ほどの修理代を使ってきた。
この車に初めて乗った時から毎回乗る度にワクワクしていた。
なぜ俺はオーストラリアでこんなデカい車を買っているのか。
見た目も超カッコいい。
乗ってても流石にデカいから楽しかった。
あまりにもトラブルを起こすから、よく話しかけた。
だって30万km近く走ってる。
俺は何人目のオーナーか分からないけど、そんなに走ったのにオーナーが俺みたいなアジアンイエローモンキーだったら、そりゃランドローバーだってウザいと思う。
本当に色々な場所に連れてってくれた。
シドニーもランドローバーが無ければ来ることは無かった。
ファームで仕事が無くなったあの日、ランドローバーが無ければ、俺とタカとマユちゃんの荷物をシドニーまで運ぶことは出来なかった。
クイーンズランドではたくさん海辺の街まで行けた。
たくさんの買い出しが出来た。
この車があったから、ファーム仕事にもありつけた。
シドニーでもたくさんの場所に連れてってくれた。
普通の観光客やワーホリで来た人は行けないような場所に連れてってくれた。
あまりに思い出が多すぎる....。
とても悲しい...。
本当にこの日々の最後に、この車とオーストラリア旅行をしたかった。
まだまだ色々な場所に行きたかった。
この車と別れるときは、いつ、どこで、どんなんだろうと何度も考えたのに。
こんな最後だとは思っていなかった....。
つーか税金払ったばっかだし...。
半年分の540ドル払ったばっか....。
悲しい...。
レンタカーは三菱の最新車種だった。
バックモニターとか色々と機能が充実してて凄い...。
ランドローバーと違いすぎて運転が超簡単...。
事故の翌日には相手の保険会社から電話がかかってきた。
英語が喋れないと話すと、日本人通訳をつけてくれた。
日本人の電話通訳の会社があるみたいで、保険屋がそこに依頼する感じ。
3人で同時通話する。
ただ、通訳を用意してもらうまでに、毎回どうしても20分ぐらい保留のまま待たなければいけなかった。
事故の状況や被害を話す。
すると保険屋のスタッフが事故の実況見分と、車の被害状況を確認したのち、見積もりを出して、その金額を支払うと言われる。
1週間ぐらいらしい。
レンタカーは終わるまで借りていていいらしい。
その後、自分の保険屋に電話する。
事故の状況を話すと、「その事故に関しては相手の保険屋が解決する。うちは関係無い。」
と言われる。
オーストラリアでは保険屋同士が話すのでは無く、あくまで加害者側の保険屋が解決するらしい。
俺の保険屋は一切関わらないと。
ようは10対0の事故になる。
どんな事故でも最低で9対1になる日本とは違う。
ここら辺はほんと海外。
もう保険は必要ないので、そのまま電話で解約した。
残っている期間分の保険料が返金された。
背中が痛かったのも翌日には治った。
やはり強張っていただけらしい。
ここまできて思ったのは、たしかにランドローバーが無くなって悲しいけども、これはラッキーだったのかもしれないということ...。
税金も高いし維持費もかかる。
というか乗っていれば必ずまた何か壊れて修理費がかかる。
そしてずっと問題だったのはナンバープレートがクイーンズランドナンバーということ。
シドニーがある、ニューサウスウェルズでは売れない。
車がボロ過ぎてニューサウスウェルズの車検も通らないから、ナンバーも変えられない。
もし変えられたとしても、莫大な費用がかかる。
そんな価値も無い車だから替えても意味が無い。
そしたらやはりいつかはクイーンズランドに戻らないといけない。
1人で戻るにはガソリン代も半端ない。
だいたい外国人が少ないこの先の状況で買いたい人も少ない。
そこまでして売ってもたいした金額にはならないかもしれない。
時間も手間もかかる。
これはいつかは考えないといけなかった問題だった。
それが全て解決したといえば、そうなる。
売る手間が省けた。
簡単にお金がもらえる。
ただ悲しいけども。
8月下旬は保険屋との電話が行ったり来たりの毎日だった。
DaDaの配信ライブを見たり。
新譜をいただいたり。
8月最後の日曜日の営業後、スタッフ全員で飲み会があった。
8月が誕生日のスタッフが俺を入れて3人いて、誕生日会だった。
めちゃくちゃお酒をいただいた。
翌日の月曜日。
買い物帰りに、シドニーで1番有名なビーチ、ボンダイビーチに行ってみる。
市内から車で15分なのに、この街に10ヶ月住んでて初めて行った。
聞いていた通り、近いだけで他のビーチの方が綺麗。
相手の保険屋から電話が来て、「あなたが乗っているレンタカーはうちが契約している会社では無いから、他のレンタカーに変えてください。」と言われる。
じゃあ最初行ったあの会社はなんなんだよと思いつつ...。
こうなった理由もよく分からず...。
今借りてる会社に電話して話すも、そっちはそっちで何で?みたいに言ってくるし。
全て英語だから凄い時間かかるし、会話にならないことも多いし、クソ面倒臭い。
休みの日に車を交換しに行く。
次の車はヒュンダイ。
ヒュンダイ初めて乗ったけど、これもとても良い車。
この車種オーストラリアでめちゃくちゃ走ってる。
レンタカーを返したら、車の無い生活だし。
ランドローバーは色々あったから長距離運転は不安だけど、レンタカーなら安心だし。
燃費めちゃくちゃ良いし。
ということで、シドニーから離れた場所にレンタカーを返す前に行ってみる。
シドニーから北に200km、車で2時間半。
前から綺麗だと聞いていたアンナベイ。
駐車場に車を停めて、降りてすぐに見えたのは、デカい砂浜だった。
めちゃ綺麗。
昼飯はビーチ沿いのお店でハンバーガーのテイクアウト。
久しぶりにこういうの食べた。
降りて歩く。
砂漠みたい。
ひたすら続く海岸線。
シドニーよりも海も綺麗。
まだ冬だから寒いけど。
観光用のラクダ。
段ボールを持ってきていた。
車で砂浜の裏側に行ってみて、山に登る。
滑れるかと期待していたのに、段ボールでは全然滑らなかった。
時間と労力をとても無駄にした。
夕方もとても綺麗だった。
距離的にももう来れないかもしれない。
その翌週の休日は今度は南へ。
シドニーから南に200kmの場所にあるジャービスベイを最終目的地にして、道中にある観光名所にも寄っていく。
シドニーを出て南に1時間、前に行ったロイヤルナショナルパークの横を抜けて、パシフィクハイウェイに出ると、高台のサービスエリアがあった。
この場所は知らなくて、たまたまだったけど、絶景だった。
遠くにはシークリフブリッジ、ウーロンゴンまでの海岸線が見える。
パラグライダーをやっていた。
話しを聞くと、30分で200ドルぐらいらしい。
やってみたい。パンフレットをもらう。
シークリフブリッジ。
そのままパシフィックハイウェイを南下。
途中綺麗だった入り江。
ウーロンゴンを超えると田舎になる。
綺麗だったビーチ。
シドニーから2時間、1つ目の目的地、キアマ。
海辺の綺麗な小さな街。
灯台の横の海岸沿いの岩に穴があって、波が打ちつけると、穴から水しぶきが上がるで有名な場所。
この日は海は穏やかで、しばらく待ったけどたいして水しぶきは上がらず。
さらに南へ。
ハイウェイでもない田舎の道。
道中は綺麗だった。所々止まる。
シドニーを出て3時間半。
ジャービスベイは湾。
湾の西側の街、Huskisson。
写真で見た綺麗な場所に行くが微妙。
そこから少し南下して、小さな住宅地にあるHyamsビーチに行く。
ジャービスベイの湾が一望出来る。
NSWで行った海の中では断トツで綺麗。
海も綺麗だし海藻も浮いていない。
まだ肌寒いし泳げないから人も少ない。
湾だから波もなくて穏やか。
夏が来たら泳ぎに来たい。
遠いけど。
来た道をひたすら引き返して帰る。
ネットでオススメのドライブ地と書いてあった、ベリーという街に寄るが、何でここがと一瞬で思うほど何も無い小さな街だったので、素通りする。
パシフィックハイウェイを北上して、朝綺麗だったサービスエリアに寄る。
夜景が綺麗だった。
というか夜景って久しぶりに見た。
楽しい1日だった。
色々なことがあった8月。
状況はなにも好転しない。
保険屋との電話が行ったり来たりする毎日だった。
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