20.8.17-12.13 973~1091日目 オーストラリア シドニー⑦

車の事故に遭ってから2週間ちょっとが過ぎた。
相変わらず数日おきの電話が、行ったり来たりしていた。
俺も仕事があるから、なかなか出られないし。
毎回通訳を入れてもらうまでに時間がかかるしで面倒だった。

事故に遭って車は無くなったけど、売る手間が省けてラッキーだったなとは思ってはいた。
査定はいくらになるのだろうか。
買ったのが2300ドルだから、良くて3000ドル、まぁ2000ドルぐらいかなと思っていた。




ある日電話がかかってきて査定が終わったと言われる。
いくら?と聞いたら、5640ドルだと言われる...。
5640....?

思ってもいなかった。
ビックリした。
5640ドル、43万円ぐらい。

そこから通訳をいれてもらい交渉した。

この1年間でたくさんの修理をしてきたこと。
それだけで10000ドル近いこと。
タイヤも2本替えたこと。
税金も半年分、540ドルを払ったばかりなこと。
事故に遭う10分前にガソリンを入れたこと。
もう少し考慮して欲しいと伝える。

そしたら全ての領収書を送付しろと言われる。
全てとっておいていたから、写真を送る。

それと、保険屋のほうで廃車にするが、もし廃車にしないならこの金額から700ドル引いて、返却すると言われる。
修理するか、新しい車を買う場合は金額が少し変わると言われる。

前にナンバープレートを役所に持って行けば残っている税金が返ってくると聞いたことがあったので、ナンバープレートだけ返してくれないか?と聞くが、この場合は役所に行っても返金されないと言われる。

ひとまず修理の領収書を考慮し、再査定してまた連絡すると言われる。






5640ドル。
想像の倍以上だった。
確実に言えることは、もし売っていたとしてもこの金額では売れなかった。
2300ドルで買った車だし。




その数日後改めて電話がくる。
再査定したが、この修理はメンテナンスであり、考慮はされない。
あくまでもランドローバーの価値としては5640ドルと判断する。
もし不満なら他の機関に入ってもらうことになると言われる。

今まで10000ドル近い修理費をかけてきたから、領収書を出せば駄々がこねられるかと思っただけなので、この金額で納得しますと伝える。

数日後、この金額と、レンタカーを返しに行った帰り道のタクシー代が口座に振り込まれた。
これでこの一件が全て解決した。



間違いなくラッキーな事故だった。
双方怪我一つ無かったことが前提だけど。
売る手間が省けた。
クイーンズランドに戻らなくて済んだ。
しかもこの金額で売ることは無理だった。
このまま所有していても維持費もかかるし、必ずまた何かが壊れたはず。

もちろんまだまだ乗りたかった。
オーストラリア旅行もしたかった。
ここまで車にかけてきた金額を合計したら、購入費も含めて12000ドル近かった。
それでもその半分を回収することが出来た。
今まで色々な場所に行けたこと、たくさんの買い物にいけたこと、思い出を考えたら、まぁ仕方が無い...。
それにしてもラッキーだった。
というか今まで修理費がかかりすぎだ...。
全てのことを考えたら、これで納得出来る。




そして一番大きな事。
当初保険金は2000ドルぐらいかなと思っていた。
1500とか言われたらどうしようとまで思っていた。
それが5640ドル振り込まれた。

今回の事によって、オーストラリア出稼ぎ生活の目標額としていた貯金額に到達した。
大切にしていた車の事故で、しかも皮肉なことにこの状況で。

計算ではビザが切れる来年2月までに順調にいけば貯められるかなと思っていた。
それがこのタイミングで目標金額になった。
なんか、今までずっと、いつになるんだろうと、漠然と毎日働いていた。
本当にファームの頃からコツコツと貯めていた。
そんな時が、ひょんなことから終わった。
変な気持ちだった。

これでいつでも再出発出来る。
これだけあれば、まだ行けてない他の大陸を回っても日本までの旅費にはなる。
もう大丈夫、今度こそ終われる。


しかしこの状況。
まだまだ色々かかる。
今はとにかく働いて、貯金を増やすしかない。
いつか、どこかで贅沢が出来るように。
お金を理由に、何かを断念しないように。









車が無くなってしまったので、尚更休日の過ごし方が分からなくなる。
とある休日、バスでフィッシュマーケットへ。


中にたくさん魚屋がある。
ほとんど観光名所だけど、何店舗かはスーパーより安く買えるらしい。

サシミという単語はオーストラリアで通用する。
ただ基本は、マグロかサーモンぐらいしか無い。
しかもトロとか、部位では分けられていない。
なので朝早く行けば、ブロック売りされているマグロの中にトロの部位が売られているらしい。
他の部位と値段も変わらない。
日本よりは高いけど。






次の週の日曜日のお昼。
中心地にある、ロックスへ。
シドニーで代表的な観光名所。
シドニー入植の時の最初の場所らしい。古い建物が残っている的な。
初めて来た。


週末のマーケットがやっていた。







その次の休日。
今度はオーナーの奥さんに教わった場所に行ってみる。
途中の乗り換えでエピング駅で降りたときに、駅前でビビンバを食べる。
数年ぶり。


エピングからニューキャッスル線に乗って1時間ちょっと。
ウォンダヴァイン駅で降りる。
おそらくオーストラリアでホームが1番短い駅...。


4両編成の電車は1番前の車両しかドアが開かない。
後ろ3両はホームからはみ出る。
知らずに1番後の車両に乗っていたから走って降りた。


駅の周りには何も無い。
川沿いにホームがあるだけ。
駅の裏からトレッキングコースが始まる。


ひたすら1時間ぐらい歩いたら、見晴らしの良い場所に出る。


そこから曲がって、道なき道を歩いたら小さな川に出る。
滝が最終目的地だったし、近くに滝の音がするが、どうもこの川を上らなきゃだし、サンダルで来てしまったので、断念して帰る。


往復4時間ぐらい歩いて駅へ戻る。


トレッキングしている人も4人ぐらい見かけただけだった。








次の休日。
本格的に夏が近づいてきて暑い日が多くなってきた。
この日も暑くなりそうだったので、海に行く。
この日は祝日でシドニー近郊は混みそうだったから、電車に乗ってウーロンゴンまで行くことにする。
車では通ったけど降りたこと無かったし。

この日は朝から夜までお酒を呑み続けることに決める。
ペットボトルにワインを詰めて出かける。

シドニーから電車で1時間。
駅から歩いて15分。


港の近くでチキンツイスターを食べる。


ウーロンゴンもたくさんの人だった。
灯台の下で昼寝する。


ビーチへ。
足だけ入ったけど、まだ水温は冷たかった。
酔っ払ってたのもあって、ちゃんと昼寝する。



市内に戻る。
日本系のシドニーのチェーンの居酒屋に行く。
日本を出てから初めての緑茶杯を呑む。
ヤバすぎた。






その次の休日。
マジで行く場所が無いので地図を眺める。
シドニーの南側にまだ行っていない国立公園があるので行ってみる。

行く前にイーストライドに寄ってご飯。


韓国人がやっている日本食レストランで、アサリのラーメン。
ちゃんと美味しかった。


市内から小一時間。
ここも駐車場代という形で入場料を12ドル払う。


シドニー空港の南側。
特に何があるわけでもない。



国立公園の突き当たりは、いつもの崖だった。
たぶんこの先がロイヤルナショナルパーク。


公園を出て、近くのビーチに行く。
入ったら水温が暖かかったので、水着に着替えて今年初めて海水浴。








免許証がクイーンズランドのままだった。
本当は引っ越したら2週間以内に変更しなければならないが、車をクイーンズランドで売る可能性があったのと、この状況で替えなくてもなんとかなったのもあって、変更していなかった。
ただもう車も無いので替えてもよかった。

そしてなにより、日本の運転免許証の更新日が過ぎていた。
そもそも1年半で帰るつもりだったから日本出発時には考えていなかった。
このままでは失効する。
1年以内に帰国すればなんとかなるっぽいけど、その予定も無い。
国外では更新できない。

調べ続けた結果、1つだけ解決方法があった。
俺のオーストラリアの免許証は来年2月まで。
オーストラリアでは州によって違うけど、更新の時に2年か5年か10年で有効期限を選べる。
期間の長さによって値段が変わる。
こんなことになると思っていなかったから、作ったときは2年を選んだ。

これを5年の更新にする。
それを日本に帰ったときに、JAFで翻訳して貰って、翻訳とオーストラリアの免許証を持って行けば、日本の免許証に替えてくれるらしい。
そうすれば失効せずにすむ。
オーストラリアで免許証作ったときの逆バージョン。
ただ、地元の田舎の免許証センターが対応してるとは思えないけど。


次の休日。
市内に免許変更をしに行く。
昼食のラーメン。


話しを聞いたら、クイーンズランドからニューサウスウェルズには替えられるが、それだとp2ライセンス、仮免許みたいになってしまうらしい。
フルライセンスじゃなきゃ困る。

フルライセンスにするためには、日本の免許を翻訳する必要があるという。
クイーンズランドで免許を取ったときの翻訳じゃダメで、ニューサウスウェルズ指定の翻訳会社でないとダメだという。
しかも120ドルぐらいする...。

日本の免許証は有効期限が過ぎているけど大丈夫かと聞くと、それは失効してから5年以内だから大丈夫だと言われる...。
意味がよく分からん...。

去年してもらった翻訳も、日本領事館で20ドルだか払ってやってもらったちゃんとしたもの。
ただニューサウスウェルズでは指定会社じゃないとダメらしい。

だいたいなんで同じ国内なのに、クイーンズランドからニューサウスウェルズにすんなり書き換えられないのかもよく分からん。
出来たとしてもなんで仮免許になるのかもよく分からん。

まじこういう所がオーストラリア。
ふに落ちない。

免許をここで切り替えられなければ、失効してしまう。
また日本で取り直すなんて嫌だ。

翻訳すれば間違いなく取れるんだね?としつこく聞いたら、大丈夫だと言うので翻訳をお願いした。
マジよく分からない出費。




帰り道、タウンホールの前の広場に山ほど鳩がいたので、スーパーでエサを買ってきてまいてみる。
わんさか来た。
マジでやることがもう無い。


タウンホールなんて日本で言えばアルタ前みたいな中心地。
観光客もやらない優雅な遊び。
SNSに動画あげたらたくさんメッセージが来て焦る。







その次の休日は水族館へ。
ダーリングハーバーにあるシドニーシーライフ。
この日は土砂降りだったし、水族館ぐらいしかもう無い。



館内はオーストラリアに生息する魚中心。


1番人気のジュゴン。
山ほどレタス食べてた。




皇帝ペンギン。
野生のペンギン見たい。









免許の翻訳は10日ぐらいで届いた。
内容を見ていて、たぶん州によって免許制度の内容が全然違うから翻訳が必要だったっぽい。
日本の普通免許で乗れる車の大きさを翻訳したときに、こっちだと州によって免許のクラスが変わるみたいな。

翻訳を持って再び行ったらすんなりと発行してくれた。
出来た免許はクイーンズランドの免許とはクラスもタイプも変わっていた。
何がどう違うのかは分からないけど。

ただ更新は今は出来なくて、有効期限が2月までだから来年また来いと言われる。
来年更新が出来れば、免許は失効しなくて済む。

免許切り替え出来たからご褒美ラーメン。



オーストラリア国内の新規感染者は日に日に減っていき、ほぼいなくなった。
たまに1人出るか、帰国者で感染者がいたかぐらい。

ずっと閉ざされていた州境も、この頃から開き始めた。
ニューサウスウェルズから他の州に移動しても自己隔離等の措置が無くなり、国内は前の状態にほぼ戻った。

屋外イベント、葬儀、結婚式とかの制限もどんどん緩和された。
毎週毎週、緩和の連絡が届いた。




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