19.1.20-22 397~399日目 ネパール ルンビニ→インド バラナシ

1月20日

13日間過ごしたネパールを出国し、再びインドに戻る日。

ネパールはとても良い国だった。とてもとても。
山登りもトレッキングもせずに、フラフラしただけで。
それだけでネパールに来る人も珍しいだろうけど。

今まで行った国の中でも、トップクラスに過ごしやすい国だった。
物価の安さ、たいしてネパール料理食べてないけど、ご飯も美味しい。
街や人々の穏やかさ。久しぶりにたくさんお土産屋さんも覗いた。

正直インドに戻りたくない...。
何でなのか、宗教も言語も顔つきも似ているのに...。
あの喧噪と混沌に戻りたくない...。
もう少しネパールでグダグダしていたいが、ビザもあと2日で切れる。
拓郎とも合流したいし、インドビザもあと1ヶ月しかないので戻る...。



2泊した宿。
ポカラに続き久しぶりの個室の連泊。
ネット情報にあったお湯がちゃんと出るは、結局最後まで出なかった。
それ以外は良い場所だった。


インドに戻り、目指すはブッタガヤ。
ただ、久しぶりに確証が無い移動だった。

路線バスを乗り継ぎ、入国した国境に戻る。
再び路線バスに乗り、入国した時も使った鉄道駅があるゴーラクプルに向かう。
ただ、そこから今夜発の鉄道チケットが取れるか分からない。
デリーやバラナシの経験だと、2~3日先まで満席かもしれない。
その場合、ゴーラクプルに留まるしかない。

そして、ゴーラクプルからブッタガヤまでの直通列車はたぶん存在しない。
インド鉄道のアプリで検索する限り無い。
バラナシで乗り換えか、もしくは他で乗り換えか分からない。

その場合、時間によってはバラナシに再び泊まる事になる。
もしくは他の街に。


まぁ、なんとかなるだろ。
最悪、3日ぐらいでブッタガヤに着けばいいや。
もう着けばどうでもいいや、と思うしかない。
今夜はどこまで行けるか、どこに寝ることになるか分からない、久しぶりのパターンの移動。



朝7時過ぎに起きて、荷造りをして、毎日通った宿の前のレストランに朝食を食べに行く。
次はどこで食事か分からない。
途中で食べて、トイレに行きたくなるのも嫌なので、朝からガッツリ食べる。

一昨日食べた、チャーハンと揚げモモ、300円。


食べて、10時に出発。
まず宿近くの道からバイラワという街までの路線バスに乗る。
道に出ると、すぐにバスは見つかる。
ただ、ネパールの路線バスは中々ボロい。
バックパックは屋根の上に載せる...。
どうせ道が悪くてめちゃくちゃ揺れる。ちゃんと縛っているかもバスの下からでは分からない。
揺れて落ちないか終始不安だった...。

バイラワまで1時間ちょっと。55円。
バスは窓とか隙間からめちゃくちゃ砂と埃が入ってくる...。
体中砂だらけになる。そしてやはりめちゃくちゃ揺れる。


バイラワに到着。
荷物は無事に載っかっていたが、砂まみれだった。

何人かの人に聞いて、少し離れた大通りに行き、バスを乗り換える。
国境の町、スノウリまで向かう。
20分ぐらいで15円。


2週間前に来た国境。
場所は全て覚えている。
ネパールイミグレーションで出国スタンプをもらう。

たまたま日本人二人組に会う。
二人はインドに向かうみたいだったが、インドビザを持っていなくて、出国出来なかった。
ネパール人から、パスポートがあれば入国出来ると聞かされていたらしい。
その情報を信じてここまで来たから、イミグレーションの人に何度も通れないのかと聞いていた。

日本人はビザが必要なのと取り方を教えて別れた。
ここまで来てそれは大変だなぁ...。


インド入国も何事も無く。
eビザは2回まで入国可能なので、今回が最後になる。

国境を越えると、やはりそこはインドだった...。
凄いうるさく、凄い汚い...。
またこの日々が始まるのかと...。


インドイミグレーションでゴーラクプル行きのバス乗り場を教わる。
ゴーラクプルまでは120インドルピー、200円。

インドは道が整備されているから揺れないけど、うるさい...。
そして人が多い...。ゴーラクプルまでギュウギュウだった。

来るときは2時間で着いたのに、今回はゴーラクプルまで3時間かかった。
最近の長距離バスの連続でお尻が痛い。

ゴーラクプル駅前で降りる。
凄い人の数で、相変わらず道はゴミと汚水だらけで歩くのに苦労する...。




今日はここからが勝負。
この時点で16時。今夜どこまで行けるか。
駅のチケット売り場へ向かう。

ゴーラクプル駅。


チケット売り場は凄い人の数だった。
外国人受付が見つからない。
普通に並んでも1時間ぐらいかかりそうなぐらい並んでいる...。
並んでみて取れないが1番悲しい。

払い戻し窓口みたいな場所が人が少ないので、そこに並びひとまず話しを聞いてみる。
聞くと、「今日は日曜日で外国人窓口が休みだから明日の朝8時に来い。」と言われる...。

マジか...。これは想像してなかった....。
明日来て、満席で数日待つのも困る...。
ゴーラクプルは観光都市では無い。安宿もたぶん少ない。

選択は2択。
Wi-Fiを探し、安宿を探して泊まり、明日の朝一で再び駅に来る。
もしくはバスターミナルに行き、夜行バスが無いか聞いてみる。


ただ、どうしても諦めきれない。
インド人は適当だから本当に今夜乗れないかどうか分からない。

時間もあるし、ダメ元でチケット売り場に並ぶ。
凄い人の数。割り込みもあるし、怒号も飛ぶ。

1番列が短い窓口に並ぶ。
20分並んで聞くと、窓口のおばちゃんの門前払いされて、あっちのカウンターに行けと言われる。

言われた窓口に行き、小一時間並ぶ。
窓口の男の人はそうとう雑な感じの人だった。
お釣りもチケットも投げて渡すみたいな。インド人相手でも、たいして話しも聞かず適当な感じだった。

不安になりながら自分の番。
ブッタガヤの近くの街、ガヤに行きたい。今夜。と伝えると。
「直通は無い。」と。
バラナシで乗り換えか?今日発?ベッドある?と聞くと
「そうだ、ベッドは無い。今夜発だ。」
と言われる。

どういうことか分からない。
ひとまず買う。
140ルピー、230円。

チケットをもらい、見るが何も書いてない。
行き先と値段だけ。


再び窓口に行き、これどういう事?と聞くと
「列車番号も、車両番号も無い。」
と言われる。それ以上は聞けなかった。雑だなぁと。

最初に行った、払い戻し窓口に行きチケットを見せて聞く。
すると、これ乗車券。席は無い。
通路とか、扉の前にいるあの人達のチケット。
もしくはパンパンに人が乗っているあの椅子の車両のチケット。

窓口の人いわく、別にどこの車両でもいいよ。
まぁ3号車か4号車が自由席だね。という話しだった。
その人にバラナシ行きの列車番号を聞く。


あれかぁーー....と。
一晩泊まって指定のベッド買えば良かったかな...。
でも今夜中に出て、バラナシで乗り換えれば、午前中にはガヤに着く....。
どっちが賢明だったかなぁ....。


ひとまず分かることは、今夜はしんどい移動になる。
というか今の時点でバス3台で体中砂だらけだし...。
お尻痛いし。
でもまぁ、なんとかなった。チケットは買えた...。


発車は22時45分。
あと5時間半ぐらいある。

Wi-Fiがあるレストランを探し、聞いて回るが見つからない。
数件回って、ホテルの1階の奥にあるバーに入る。


コーラとチャーハンを頼む。
合わせて200ルピー、320円。


ヒンドゥー教はお酒禁止。
バーの中はインド人が酒盛りして騒いでいた。
こういう場所もあるんだなぁ。

バーで日記を書いたりして過ごす。


22時前に駅へ向かう。
30分以上前にホームにいれば座れるかもと思って行ったのが失敗だった...。
ホームにはもう列車が止まっていて、パンパンに人が乗っていた...。


ひとまず自由席の車両へ向かうが、ドアまで立ち乗りでパンパンで、荷物を持って乗り込めるスペースなんか無い...。
仕方が無いので、他の車両でドアの前とかで空いているスペースが無いか探す。

雰囲気的に1等2等3等寝台のドアの前とかは座っていたらマズイっぽい。
インド人もその車両にはいない。

今まで何回か乗ってきた4等の車両に行くと、ドアの前や通路に溜まっている人達がいた。
どこもトイレの前で水浸しな床が多いので、濡れていない場所を探す。

ドアの前でスペースを確保して、近くのベットのおじさんにお願いして、床下に荷物を入れさせてもらう。
ドアの前に座っていたら、そのおじさんが隣り座っていいよ的なことを言ってくれたので座らせてもらう。
このままおじさんのベッドで座って行くことが出来ればありがたかった。


しかし発車15分前に、新しく乗ってきたおじさんに、そこ俺の場所だからどいてくれと言われる。
チケットも持っていた。
仕方ないのでどく。

もうこの時には、ドアの前も通路もパンパンの人だった。
身動き取れないほどの人の数。
床に座れるスペースが無くて立っている人も多い...。

最初に座っていたドアの前はもう違う人が座っている...。
最初からここに座っていれば良かった...。


車両と車両の連結部分の鉄板の上に、一人分のスペースがあったのでそこに座る。
連結部分だから寄りかかれないし、隙間風も凄そうだし、カーブでは曲がる...。
仕方ない、他に居場所が無い。6時間耐えるしかない...。


22時45分の定刻に発車。
連結部分の鉄板の上、あぐらをかいて、ただただ過ごすしか無い。
俺はまだマシな方で、扉の前にいる人達はみんな座るスペースも無く、みんな立っている。
車両の中の、ベッドの方も、通路いっぱいに立っている。
全部のベッドに複数人座っているし、ベッドとベッドの間も人が立っている状態...。

カオスすぎる...。
今まで乗るたびに、扉の前や通路に人はいたけど、ここまでの乗車率じゃなかった...。
しかもまだ始発駅だし...。

通路中人だらけ...。


途中駅に止まるたびに、乗客が乗ってくる...。
どんどんパンパンになる。

ずっとあぐらが辛くて、立ったり座ったりを繰り返す。
トイレも近いから匂いも臭い。
座っている床も壁も、確実に汚い。

寝ることは出来ない。
回りのインド人はそれでもみんな寝始める。

俺の右肩に寄りかかって寝る人が1人。
俺の左足の上に頭を載せて寝る人が1人。

これがローカルルールらしい...。
特に断りを言われるわけでも無く、いきなり俺の体に寄りかかって寝る。
周りを見ても他人どうしが、頭や足を乗せ合い、体制を楽にして寝ている...。

荷物が大きい人が乗ってくれば、周りの人が協力してどうにかスペースをあけて荷物を置く場所を作る。
ベットチケットを持っている人だって、持ってない人に空いているスペースを譲る。

助け合いと言えばそうなんだけど、俺の常識とは違くて...。
全員がどうにかするためには手段は何でもいいというか...。

1週間前ぐらいにインドが火星だかにロケットを打ち上げるみたいなニュースを見たけど、その前に列車の本数を増やした方がいいと思う....。
毎回だけど、需要と供給がズレすぎていると思う...。


1度トイレに向かう。
周りの人にトイレ行って、ここ戻るからと伝える。
トイレまでの通路も、トイレの前も人。
手すりを掴んで、その人達の頭の上を飛び越えて移動する。

トイレから戻ると、案の定他の人に場所を取られていた。
その人もバツが悪そうな顔していた。
その人の横に無理矢理座る。

狭かった。
とにかく耐える。

このまま朝方にバラナシからガヤ行きに乗り換える元気が無い...。
絶対同じような状況だし...。
眠いし...。








1月21日

朝4時半過ぎ、バラナシに到着する。
ただ人がいすぎて、ベッドの下に置かせてもらった荷物を取りに行けない...。

バラナシは大きい街だし、たくさんの人が降りる。
それなのに、通路もドアの前も人だらけ。
みんな降りるのに時間がかかる。

ドアの前の人達が一度ホームに降りれば、すぐみんな降りられるのに...。
降りたら他の人に場所取られるから、頑なにどかない...。

ひとまず全員降りきらないと、荷物を取りにいけない...。
焦る...。発車されても困る。
横のインド人が、「落ち着け、ここでの停車時間は長い。」と言ってくれるが、目の前の光景がカオス過ぎて、全員降りるのにどんだけ時間がかかるか想像出来ない...。

しばらくすると、車両から降りる人が終わる。
その途端、すぐにホームから大量に乗ってくる人がいる...。
急いで荷物を取って、その人達をかき分けて、どうにかホームに降りる...。
凄い疲れる...。

インドでこういうシーンの度に思うけど、女性の方が、おばちゃんの方が力が強いし、無理矢理突っ込んでくるし、怒鳴る...。


ひとまずバラナシに着いた。
調べていたガヤへの乗り換え列車は1時間後。

電工掲示板を見に行くが、その時間発の列車も、その列車番号も表示されていない...。
受付に行き、駅員に聞くと、今日のガヤ行きは夕方16時まで無いと言われる。
何度も聞くが、朝は無いと...。

運行中止になったか...、もしくは曜日運行で今日が無いのか...。
ひとまず無いらしい。



ただそれでもいいかなと...。
疲れた...。このままガヤはしんどい...。今からもう4時間乗るのはキツい...。
16時まで待つのは嫌だ...。

今日はバラナシで1泊することにした。
体中痛いし、臭いし...。
服も汚いし、鞄もバックパックも泥だらけだった...。
日本人としての常識というか、感覚をまた一つ失ってしまった気がする...。



バラナシは朝5時なのに騒がしかった。
インドに帰ってきてしまった。
ネパールが恋しい....。


駅前から乗り合いリキシャに乗って、前回泊まっていた日本人宿に向かう。
着いたのが、6時前だったけど中に入れてもらって、ベッドに案内してもらった。

眠すぎて、何もしないで着の身着のまま寝た。


1度朝食を食べに起きて、再びもう1度寝る。
昼に起きて、カルボナーラを食べる。


風呂に入るのも、荷物をほどくのも後回しにして、駅へチケットを買いに向かう。
早めにガヤ行きのチケット、その後のガヤからデリー行きのチケットを押さえた方がいい。
もう昨夜みたいな、ベッド無しは嫌だ...。

明日出ても良かったが、モンゴルで一緒だった拓郎とデリーで会う約束をしていた。
ちょうど連絡が来て、当初の予定より遅れるとのことだった。
ブッタガヤで観光しても、もう3日ほど余裕がある。

ならば、宿代が高いデリーやガヤより、バラナシに留まった方がいい。
ちょうど洗濯とか色々やってしまった方がいい。

宿を出て、大通りで乗り合いのリキシャを捕まえて駅へ向かう。
外国人窓口に行く。
希望の列車を聞くが、それは満席らしい...。
というか、その日のガヤ行きは全て満席だと...。

すると受付のお姉さんは別案を教えてくれた。
バラナシからパトナという街へ行き、そこで普通列車かバスに乗り換える方法だった。
パトナまで4時間、そこからガヤまで2時間らしい。
バラナシからなら3時間ちょっとで着くが仕方ない...。
3日後の指定席、130ルピー、200円。

それと、5日後でガヤからデリーへの寝台列車を買う。
安い4等寝台スリーパー席は満席で、仕方なく高い3等寝台を買う。
14時間半で1900ルピー、3000円。
4等の5倍ぐらいする...。
だけど14時間だし、快適な移動久しぶりだし...。
これでひとまずデリーまでは買えた。次はベッドがある。


俺の次にチケットを買いに来ていたのは日本人のお婆さんだった。
英語で普通にチケットを買っていた。
ちょうど出るタイミングが一緒で話しをする。
泊まっている宿も一緒だった。
一緒に乗り合いのリキシャで帰る。

80歳らしい。
60歳で海外旅行にハマり、あちこち行っていると。
今回は3ヶ月ぐらいで、インド、タイ、ミャンマーをくまなく回るらしい。
パトナからブッタガヤの移動方法も教えてくれた。
凄い話し。



宿に戻り、ひとまず風呂に入る。
風呂は2日ぶり、お湯は4日ぶり。

バラナシは前回観光したので、この3日間でガッツリ洗濯をすることにした。
ずっとやりたかった。
ちょうど全部汚いし。

手洗いではなく、洗濯機を借りる。
ウクライナ以来の洗濯機。2ヶ月ぶり。
1回100ルピー、160円。量が多いので2回回す。

ずっと寒い国が続いていたのでジーパンを洗えなかった。
最後に洗ったのはアテネ。3ヶ月近く前。
泥だらけだったし、埃っぽかった。
あと、パーカーも洗いたかった。これはウクライナ以来。

ジャケットも。
これはモンゴルで買った以来初めて洗う。

サブバッグも洗う。
これは中国の成都以来。8ヶ月前ぐらい...。
どんだけ汗を吸っているか...。

とにかく全て洗濯機に入れる。
これをずっとやりたかった。


夜は前回来たときも食べたマヨネーズチキンのやつを食べる。


前回この宿に来たときは年末年始で短期旅行者の人が多かった。
今回はもう関係無い時期なので、俺と似たような人が多かった。

夜は喫煙所で他の人達と話し込んだ。
俺はワーホリ経験者から情報をもらい、中央アジアの情報を話した。

深夜就寝。










1月22日

昨日に引き続き洗濯日。
初めてバックパックを洗ってみる。

19歳の時に買ったのかな...?
学生時代の沖縄、タイ、今回と長く頑張ってくれているバックパック。
洗うのは初めて。

ネパール、インドの移動で、泥だらけになっていた。
荷物を全部出して、洗い場で手洗いする。

周りの人にそれ洗うの...?と白い目で見られたけど...。
ここまで散々雑に扱い、扱われてきたバックパック。


バックパックのあとは、ヨルダンでいただいた靴も洗う。

これでだいたい洗うことが出来た。
本当に良かった。スッキリした。


夕食は外に出て、前回来たときも行った日本食がメニューにあるレストランへ。
チキン南蛮定食、230ルピー、370円。
ソースが若干違うけど、美味しかった。


夜は写真整理したり、荷物を全て出しているから整理したり。
ノンビリ過ごして寝た。






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